多発性硬化症の施術と改善
主要な疾患
中枢神経系の脱髄疾患です。 脳と脊髄の主に白質という部分に、脱髄(神経細胞からでる軸索を包む髄鞘の変性) と、グリア細胞の増殖による硬化を生じます。 そのため視力低下や運動感覚麻痺、小脳性運動失調症、時には精神症状など多彩な症状を呈し、寛解と再発を繰り返します。
頻度はわが国では 10 万人に対して 2 ~ 4 人と少なく、発症年齢は 15 ~ 50 歳で、やや女性に多くなっています。ただ、患者さんを診ていると男性でも来られている方も結構おられ、当院では同数くらいのように感じます。
多発性硬化症の症状について
- 初発症状
- 視力低下、歩行障害、複視、感覚異常、運動麻痺、構音障害、などが多い。
- ※ 複視・・・両目で見ると物が二重に見え、片目で見るとひとつに見える。
- 経過中にみられる神経徴候
- 視力障害、視神経萎縮、眼振、外眼筋麻痺、運動麻痺、運動失調、感覚障害、深部腱反射亢進、病的反射、膀胱直腸障害、知能障害、嚥下障害、痙攣
- ※ 痙攣・・・激痛を伴ったものでこの症状の特徴。
- 特徴的症状
- 内側縦束(MLF)症候群、レールミッテ徴候
- ※ レールミッテ徴候・・・頸を前屈した際に、背中から四肢に電激痛が放散する。これは、頸髄の後索が脱髄を生じたためである。
原因
不明だが、ウイルス感染や中枢神経髄硝に対する自己免疫疾患の関連性があります。
誘因
過労、精神的ストレス、感染や外傷、妊娠など。温熱で症状が増悪するので、注意が必要であります。
薬物施術
急性増悪期における副腎皮質ステロイドの投与で症状の早期改善が認められる。
当院の鍼灸施術
鍼灸施術ではそれぞれ発症してくる症状を診ながら、施術を加えていきます。その結果、寛解の時間を長くし、維持することを施術の目的としています。
全身施術を基本として自律神経を調節し、目に症状が発症したら眼窩鍼を施します。
当院独自のオーダーメイド施術
当院では、マッサージ、整骨、鍼灸、カイロプラクティックを組み合わせた全身調整を推奨しておりますが、患者様の症状に合う最適な施術法を相談しながらご提案していきます。